テクニカルインフォメーション

フリックロックシステム、取扱いの注意

2002年時点の情報です

  1.固定強度調整スクリューの締め付け
 
  2.負荷がかかり飛び出してしまったピン
ブラックダイヤモンド社製のポール(注)は、その全てに同社の特許であるフリックロックという長さ調整機構が採用されています。フリックロックとは、シャフトに取り付けられたカムレバーにより、ポールのジョイント部分をシャフトの外側からしっかりと締め付けて固定する仕組みです。

工場出荷の状態では、このフリックロックの固定強度はゆるめに設定されているため、ご使用の際に適正なトルクで固定強度調整スクリューを締め付ける必要があります。締め付けがゆるすぎれば下段シャフトが動いてしまい、強すぎればカムレバーが締まりにくくなってしまいます。スクリューの締め付けトルクには注意して下さい。
また、長さ調整のためカムレバーを繰り返し開閉すると、次第に固定強度調整スクリューのトルクがゆるみます。使用中にゆるみに気付かず、突然ポールが短くなってしまう場合もあります。このようなことから、多少カムカバーが締まりにくくなっても、強いトルクで固定強度調整スクリューを締め付けようとしてしまいがちです。しかし、強く締め付けるとカムレバーとフリックロックハウジングをつないでいるピンに負荷がかかり、変形して上に飛び出て来てしまいます。症状がひどくなると、フリックロックが機能しなくなってしまいますので、スクリューは適正トルクで締めつけるようにして下さい。

注:カーボンファイバーフリックロックポール、フリックロックアジャスタブルポール、フリックロックトラバースポール、フリックロックエクスペディションポール、ウィペットの各モデル