テクニカルインフォメーション

スキーの操作性とメンテナンス

2004年時点の情報です

1.
2.ダメージを受けてしまった滑走面とエッジ
3.エッジをシャープに仕上げる
4.滑走面にホットワックスをかける
ブラックダイヤモンドのスキー滑走面はストラクチャーがしっかり入り、エッジもシャープですぐにフィールドで使えるように仕上がった状態で出荷されています(写真1)。しかし、ツアーに出れば滑走面やエッジは石やブッシュでダメージを受けてしまいます(写真2)。チューンナップは難しそう、めんどう、時間が無いという方が多いと思いますが、チューンナップを怠るとスキーの操作性が悪くなり、思わぬ事故や怪我につながります。ここではスキーの操作性を落とす原因とその簡単なメンテナンス方法を紹介します。
エッジのバリ
エッジがブーツ、バインディング、スキー同士でぶつかったり、滑走中に石をふんだりするとエッジにはバリが出てきます。
エッジにバリがあると、スピードコントロールのためにスキーをずらそうとしたとき、雪面から抵抗を受け、思うようなスキー操作ができなくなります。アイスバーンではエッジが接面に食い込まずスリップしたり不安定なターンになってしまいます。他にはバリでグローブや手を傷つけることもあります。
そのままではツアー中にターンコントロールができずに体力を消耗したり、スリップをしたりなど、危険につながることもあります。スキーから帰ってきたら、オイルストーンやスキー用エライザーでバリを落とし均等でシャープなエッジに仕上げておきましょう(写真3)。
滑走面の毛羽立ち
滑走中に雪面と滑走面の間に発生する摩擦熱や、ブッシュや小石で滑走面を毛羽立たせてしまうことがあります。
滑走面が毛羽立ってしまうと雪面との抵抗が非常に大きくなり、スキーが滑らなくなってしまいます。バックカントリースキーツアーでは、体力を消耗するだけではなく雪質の変化で急ブレーキがかかって転倒するなど、大きなマイナス要素です。また、クライミングスキンのグルーが板に残ってしまう原因にもなります。
雪面との摩擦を減らし、高い滑走性を維持するためには、ホットワックスをかけて滑走面にワックスを染み込ませることが必要です。スキーツアー中では簡易ワックスをこまめに塗りましょう(写真4)。
良く滑る滑走面とシャープなエッジはバックカントリーフィールドで快適なターンを楽しませてくれます。
より本格的なチューンナップ方法はチューンナップ専門店やスキー販売店へご相談下さい。