テクニカルインフォメーション

クランポン05/06モデルの選び方

2005年時点の情報です

a.プロシリーズ
b.セイバートゥース・クリップ
c.コンタクトストラップ
写真1:ブラックダイヤモンド・クランポンの種類
写真2:セイバートゥース・プロ
写真3:クライミング時の安定感に優れるセイバー トゥース・プロのセカンドポイント
写真4:標準タイプのセンターストラップ(上)とアシンメトリカル・センターストラップ(下)
写真5:標準タイプのセンターストラップでは爪がブーツより内側にはみ出すことがあります
写真6:アシンメトリカル・センターストラップに交換することでマッチングが向上し、爪のはみ出しが解消します
ブラックダイヤモンドでは登山目的に応じた4機種のクランポンをラインナップし、用途に適した3つの固定方式を採用しています。
<プロシリーズ(写真1-a)>
該当モデル: バイオニック・プロ(写真1-a)、セイバートゥース・プロ(写真2)
プロシリーズは、爪先を金属製トーベイル、かかとを金属製ヒールベイルと樹脂製ヒールレバーで固定します。クランポンをブーツにしっかりと固定できるので、アイス&ミックスクライミング主体の用途に適したモデルです。
◆バイオニック・プロ(写真1-a):アイス&ミックスクライミング向けに設計されたモデルで、フロントポイントを2本から1本に変えたり、フロントポイントの位置を前後左右にオフセットすることができます。フロントポイントは打ち込み力と立ち込み性能に優れた縦歯タイプを採用。ダイヤル調整式ヒールレバーを備え、固定強度を微調整できます。
◆セイバートゥース・プロ(写真2):オーソドックスなデザインはクライミング、歩行を問わずオールラウンドに使用できます。先端が2つに分かれた独特な形状のセカンドポイントが、フロントポイントを効率よくサポートし、クライミング時の安定性を高めます(写真3)。バイオニック・プロ同様ダイヤル調整式ヒールレバーを備え、固定強度を微調整できます。
<セイバートゥース・クリップ(写真1-b)>
爪先を樹脂製トーベイル、かかとを金属製ヒールベイルと樹脂製ヒールレバーで固定します。ブーツの前コバの形状を選ばないので、多くの4シーズン登山靴に取り付けでき、固定強度も比較的しっかりしています。クライミング向きのセイバートゥース・プロをベースにしているので、一般的な縦走登山はもちろん、岩場が多く現れる登山にも対応します。ダイヤル調整式ヒールレバーを備え、固定強度を微調整できます。
<コンタクト・ストラップ(写真1-c)>
前後を樹脂製ベイルで固定するモデルで、トレッキングブーツやスノーボードブーツにも取り付けできる汎用性があります。取り付け方法は樹脂製ベイルでブーツの爪先とかかとを覆い、ストラップを締めるだけ。軽さ(ABS付きで907g、1ペア)、歩きやすさ、取り付けの手軽さは、冬の低山登山やスノートレッキングに適しています。 固定強度が他2タイプより劣るので、アイス&ミックスクライミングには使用できません。
<オプション>
アシンメトリカル・センターストラップ(写真4-下)
アシンメトリカル・センターストラップは、セイバートゥース・プロをターンインブーツに取り付ける際に、マッチングを向上させるアイテムです。ターンインブーツにクランポンを取り付けると、クランポンがブーツの中心に収まらず、内側の爪がブーツより内側にはみ出してしまうことがあります(写真5)。このような場合、アシンメトリカル・センターストラップに交換することで、クランポンをブーツソールにぴったり沿わせることができ(写真6)、歩行性能やクライミング性能を向上させることができます。
※アシンメトリカル・センターストラップは、バイオニック・プロと組み合わせて使用することはできません。セイバートゥース・クリップ、コンタクト・ストラップには使用できますが、一般的にこの2モデルに適したソフトフレックスの登山靴には、ターンインが無いと言えます。