テクニカルインフォメーション

O2(オーツー)、O3(オースリー)バインディングの選び方

2005年時点の情報です

グラフ1. スキースタイルによる選び方
縦軸がブーツの硬さ、横軸がスキースタイルを表します。急斜面やコブなどのハードな滑りを強、オールラウンドな滑りを中、ツアーなど踵の軽快な上がりを重視した滑りを弱で表示しています。O2とO3のカバーする範囲が色分けされ、重なっている範囲はO2、O3の両方が適しています。
グラフ2. カートリッジの選び方
縦軸がスキーヤーの体重(服や装備を身に付けた重さ)、横軸がスキースタイルを表します。体重73kgでハードに滑る場合はスーパースティッフ、ツアーやパウダーの場合はミッドスティッフが適していることを表します。色が重なっている部分は2つのカートリッジ両方が適合します。
写真1. O2とO3のトーベイルの比較
O2(左)の方がブーツのコバ全体をしっかり押さえる形状で、O3(右)の方が踵を上げやすい形状
オーツー オースリー
テレマークバインディングは、歩行や滑走とさまざまな状況下で性能を最大限に発揮して、ブーツとスキーをつなげる重要なギアです。
ここでは、テレマークスキーヤーの体重や使用するブーツ、スキーを楽しむスタイルによって、O2(オーツー)、O3(オースリー)バインディングとスプリングカートリッジのタイプを選ぶ目安をご紹介します。
1.ブーツのフレックスとスキースタイル(バックカントリーやピステなど使用する状況)によってモデルを選ぶ。(グラフ1) 
フレックスのしっかりしたブーツを履き、硬いピステや大斜面をハイスピードでアグレッシブにスキーをする場合はO2バインディングをお奨めします。
O2バインディングのトーベイルはブーツコバをしっかり押さえ込み(写真1)、スプリングカートリッジはブーツ底面で直線的に効率よく作用します。
一方、フレックスの柔らかめのブーツでバックカントリーツーリングを楽しんだり、ピステとバックカントリーの両方でオールラウンドに使う場合はO3バインディングをお奨めします。
O3バインディングはブーツの踵が上げやすいトーべイルの形状になっています(写真1)。
2.スキーヤーの体重とスキースタイルによってモデルを選ぶ。(グラフ2)
体重が重ければスプリングにかかる負荷が大きくなるので、硬いスプリングカートリッジが必要となります。
スキースタイルと組み合わせてみると、体重があり硬めのブーツでハイスピードに滑る場合はスーパースティッフまたはミッドスティッフをお奨めします。ピステでもバックカントリーでもオールラウンドに使う場合はミッドスティッフをお奨めします。体重が軽く柔らかめのブーツでバックカントリーを楽しむ場合はミッドスティッフかフリーフレックスをお奨めします。
体重やブーツ以外でもスプリングカートリッジを選ぶ目安があります。例えば、パウダースノーで必要以上に硬いスプリングを使うと、後ろ足の踵を引きつける作用が強く働き、内足のスキートップが下方へ下がろうとします。そのため内スキー側が引っかかり思わぬ転倒につながります。その場合は別売の柔らかいスプリングカートリッジに交換することをお奨めします。