テクニカルインフォメーション

トレッキングポール、コントロールショックの特徴

2007年時点の情報です

ブラックダイヤモンドのトレッキングポールに採用されているアンチショック機構「コントロールショック」は、2種類のエラストマー(弾性体)による衝撃吸収層とグリップ内に設けられたバルブによるダンパー(減衰)構造を搭載した革新的なアンチショックシステムです。
ここではコントロールショックの3つの「理想的」を解説します。
トレッキングポールのアンチショックシステムは、登りではリジッドでパワーロス(沈み)が少なく、下りでは高い衝撃吸収力を持つことが理想です。
コントロールショックは2種類のエラストマーを組み合わせることで、シンプルで理想的な衝撃吸収性能を実現しています。

[ 登行時 ]
登りや平地など衝撃力の小さい状況では、ショックアブソーバー無しのモデルに近い、リジッドでパワーロスが少ない特性があります。

[ 下降時 ]
下降時の大きな衝撃力は上図のように、2種類のエラストマーが効果的に働き、高い衝撃吸収能力を発揮します。
リバウンドショックとは
衝撃吸収後、吸収層が元に戻るときに生じる力のことです。
このリバウンドショックが手首に負担をかけたり、下降時には突いたポールが跳ねる原因となり、その結果、
・ポールワークが安定しない
・硬い地面でポールがスリップ
などの問題を起こしていました。

アンブレラバルブが解決
コントロールショックでは、グリップシャフト内に「アンブレラバルブ」と呼ばれる弁を設け、衝撃が生んだ空気の流れを制御。リバウンドショックをコントロールし、この問題を高レベルで解決しています。
コントロールショックでは衝撃吸収システムをグリップ内とグリップ下に配置しています。全体の重心が手に近いので、振ったときのスウィングバランスが良好です。長時間の使用でも手首の負担になりにくく、快適に使用できます。