テクニカルインフォメーション

コブラ & バイパー 07/08モデルの特徴

2007年時点の情報です

カーボンファイバーシャフトの先駆的モデル・コブラ、テクニカルアックスの定番モデル・バイパー。07/08シーズンはブラックダイヤモンド・テクニカルアックスの代表的2機種が更なる進化を遂げました。
今回は新型コブラ&バイパーの優れた特徴についてご紹介します。
<コブラ>
○カーボンファイバーシャフトの採用
シャフト材質には従来モデル同様、カーボンファイバーを採用。アルミ合金より軽量ながら同じ強度を持ち、ヘッド部分に重心が位置していま す。これによりパワーロスの無い打ち込みと、ブレの無い的確なフッキングを実現します。加えて振動を吸収する性質があるので、打ち込み時に手に衝撃が掛かりにくいという利点もあります。
○軽量化
シャフトデザインを徹底的に見直し、ヘッドパーツをコンパクトにした結果、耐久性はそのままに、従来モデルからハンマーで約16%、アッズで約12%の軽量化を達成しました。
○優れたシャフトデザイン
シャフト上部のカーブを従来より強くすることで、高度なミックスクライミングに要求される大きなクリアランスを確保(写真1)。反対にシャフト下部は癖の無いストレート形状で、雪稜登行で雪面に刺しやすく、アルパインルートにも適しています。
写真1:新型コブラ。従来モデルのシャフト形状(赤塗りの部分)と比べてシャフト上部のクリアランスが大きいのが分かる。
<バイパー>
○シャフトデザインの改良
水圧で加工材を変形させるハイドロフォーム製法を採用、より立体的なシャフトデザインを実現。シャフト中央部に膨らみを持たせた独自のシャフト形状(写真2)により、耐久性を損なうことなく重心を改善し、格段に振りやすくなりました。またグリップの付け根部分は「持ち替え」で握りやすいように細くくびれています(写真3)。
○グリップの改良
シャフトと一体成型されたデュアルデンシティーグリップ(写真4)を採用。指の掛かる上部は細く、下部に膨らみを持たせたティアドロップ形状により、握りやすく、軽い力で的確な打ち込みができ、ロングルートでも疲れにくいのが特徴です。手の小さい方、女性の方にも握りやすいグリップです。
写真2:特徴的なシャフトデザイン 写真3:グリップ付け根のくびれ 写真4:デュアルデンシティグリップ
<コブラ/バイパー アクセサリー>
本体だけでなくヘッドパーツ、ストライク、ファングなどのアクセサリーにも細かな改良が加えられています。
○マイクロハンマー(写真5)、マイクロアッズ(写真6)
07/08モデルよりヘッドパーツがコンパクトなマイクロハンマー、マイクロアッズに変更され、全体の軽量化、スイングバランスの向上に貢献しています。使用状況に応じて別売のヘッドブランクやスタンダードハンマー&アッズにも換装できます。
○コブラ/バイパー ストライク(写真7)、ファング(写真8)
従来はバイパーのみに用意されていたリーシュレス用パーツが、07/08モデルよりコブラ/バイパー両方に標準装備されます。
・コブラ/バイパーストライク:クランプを介してセットする従来型(写真7左)に対し、新型(写真8右)はグリップに直接取り付けます。取り付け穴は2箇所あり、手のサイズに合わせて調整できます。
・コブラ/バイバーファング:クリップホールにセットする従来型(写真8左)に対し、コンパクトな新型(写真8右)は装着した状態でスパイクとクリップホールを使用できます。
○コブラ/バイパーアンドロイドリーシュ(写真9)
クイックリリース機構を備えた専用リーシュ。従来はバイパーのみのオプションでしたが、07/08モデルからはコブラ/バイパー両方に取り付けできるようになりました。
写真5:マイクロハンマー 写真6:マイクロアッズ
写真7:コブラ/バイパーストライク 写真8:コブラ/バイパーファング
写真9:コブラ/バイパー アンドロイドリーシュ