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LEDヘッドランプ、選択のポイント

2008年時点の情報です

ヘッドランプ比較のポイントになるのが「照射距離」と「電池寿命」、そして「重量」。これらの何を重視するか、あるいはどうバランスをとるかで山行の目的に合ったモデルがおのずと決まります。このページでは、これら3点の項目に絞ってヘッドランプ選択を考えます。

照射距離
~ランプの使用が想定される登山では
0.5ワット以上搭載モデルが安心
照射距離を決めるのはバルブによるところが大きく、ブラックダイヤモンドでは、3ワット、1ワット、0.5ワット、スーパーブライトの4種類を採用しています。

夜間や夜明け前の行動を想定した数泊に渡る登山には、最大38m先を照らせる0.5ワット以上のバルブを搭載したモデルを選ぶと安心です。

高照度モデルは確かに安心ですが、多くの電力を必要とします。80mの照射距離を誇る「アイコン」が軽い単四電池でなく単三電池を採用しているのは主にこのような事情によります。
アイコンは、ある程度の重量を織り込んだ上で、最高レベルの照度を要求する登山・クライミングに適しています。
電池寿命
~照度調節機能で「照度を維持するための節約」を

LED化で電池寿命は飛躍的に伸び、3日程度の山行では電池切れの心配をしなくてよいほどになりました。とはいえ、照射距離は時間とともに短くなります。このため、特に使用初期の電池消費を抑えて山行後半での照度維持を計るとよいでしょう。

電池寿命の節約と高照度の維持に大変有効なのが、照度調節機能です。子供用「ウィズ」以外のブラックダイヤモンドヘッドランプには、全て照度調節機能を搭載しています。

テントサイトでは低照度、歩行時は中照度、ルートや足もとが不安な場合だけ高照度、などと状況に合わせて適切な照度を選ぶのがポイントです。
また、LEDはキセノンと比べて確かに長寿命ですが、キセノン時代と同様に不要時に小まめに消灯することも照度維持には有効です。

重量
~用途と照らし合わせ最適のランプを

かつてのキセノンランプ時代は電池重量が大きなウェイトを占めましたが、LEDランプでは各モデルの重量差が縮まり、どのモデルも軽量コンパクトになっています。

日帰り低山ハイクやキャンピングをメインの用途とする場合は、軽量・コンパクトながら必要最小限の機能も搭載している「ギズモ」や、電池込み30gという驚異的な軽さで0.5ワットLEDを搭載した「イオン」などがよいでしょう。この2機種はこうしたニーズにバランスのいいスペックで応えるモデルです。

「イオン」はブラックダイヤモンドヘッドランプ最軽量で、テクニカルな登山を指向するクライマーの万一のバックアップとしても適しています。