フィルパワー測定について

フィルパワー測定のために羽毛のサンプルが検査機関へ送られると、試験前の5日間、大きな箱に入れられます。その間、サンプルは撹拌され、ドライヤーで乾燥されます。この作業は、一定条件の測定結果を得られるようサンプルを安定させる意図があります。

そしてサンプルの中から1オンス(28.4g)の羽毛を取り出し、シリンダーに入れます。そして羽毛の上に68.4gの重りのついたピストンが置かれ、重りの沈下が止まったときの羽毛の容積(立方インチ)をフィルパワーという単位で表示します(850立方インチ=850フィルパワー)。

5日間のコンディション調整作業にも関わらず、検査機関は結果を±5%のエラーを含むものとして発表します。つまり最大10%の幅があり、例えば850フィルパワーの試験では80近くの誤差があるということです。試験用の羽毛は完璧に乾かされ、不純物や小さな粒子を吹き飛ばし最善の状態に調整されていますが、実際にバッグに封入される羽毛にこのような調整がされるわけではありません。このため、試験の結果は実際の製品のフィルパワー値よりも高い値となってしまうことを考慮に入れ、ウエスタンマウンテニアリングでは独自の控えめな評価を公表することにしています。