Photo: @Aureli Gonin (Ski Scene)
フリッチバインディングの優位性とは
フリッチのピンツーリングバインディングは、アルペンバインディングの安全基準を満たし優れたダウンヒル性能を誇ります。
一見しただけでは分かりにくいのですが、フリッチのバインディングは他社のシステムとは安全性の面で大きく異なります。その違いを見ていきましょう。
フリッチの全製品は独自の技術によって以下の重要な機能を実装しています。
  • 正確なDIN/Z値の調整に基いた、信頼性に優れたリリース機能
  • 衝撃などの外力による予期せぬリリースの防止
ピンバインディングの安全性
山岳地でのスキーツーリングには危険が伴います。 主なリスクとしては雪崩がよく知られていますが、雪崩は十分な準備と対策装備を使うことでリスクを軽減できます。雪崩対策の認識が共有される一方で、転倒による怪我のリスクは過小評価されがちなのが実情です。
“近年の山岳遭難統計の推移を見ると、明らかなギャップがある: 雪崩事故の割合は減少しているが、転倒事故は増加している”
Sturzunfälle auf Skitouren – ein unterschätztes Risiko, Bruno Hasler, Schweizer Alpen-Club, 04.2022, LINK
転倒による怪我を防ぐには、いかなる状況でも確実にリリースできるバインディングが安全装備として不可欠です。もちろん正しく調整・点検されているのが前提です。
ここでフリッチ独自の機能をご覧ください。 画像にカーソルを合わせるか、タップしてください。
ジーニックの特許システム:ピンレバーが横方向に可動
テクトン、ヴァイペックEVOの特許システム: つま先を横方向に解放
セーフティファースト
設定されたDIN/Z値がバインディングに加わったときに確実にブーツがリリースされる必要があります。 またリリースが早すぎたり、意図せずにリリースされたりしないことも重要です。 そのため、設定されたDIN/Z値でのリリースまでのバッファとして、外力に加えてダイナミックトラベル(注)も必要な機能になります。
(注)ダイナミックトラベル:エラスチックトラベルなどとも呼ばれる機構。左右方向へ力が加わった際に一定の幅までブーツ先端をスライドさせることで衝撃を吸収するバインディングの機能で、DIN/Z値を超えればリリースし、超えなければ元の位置へ戻ります。
ピンバインディングとインサート付きツーリングブーツには、アルペンバインディングのような規格がないため、すべての製品が確実にリリースするとは限りません。 フリッチのピンバインディングは正確なDIN/Z値設定で確実にリリースするとともに、他の製品に見られるようなリリース機能のロックやブロックなどをせずに、意図せぬリリースを防ぐ安全技術を搭載しています。 また、フリッチピンバインディングのトーピースには独自のリリース機構を搭載しており、前方への転倒時にも適切なタイミングでブーツをリリースし、怪我を防ぎます。
“良いバインディングは、単純な転倒時にブーツを解放するだけでなく、重い悪雪や雪に隠れた障害物で転倒する場合でも、怪我をする前にブーツを解放してくれる”
Die Krux mit der Bindung – Skitourenbindung als Sicherheitselement, SAC, Ueli Mosimann, 01.11.2019, LINK
バインディング:スキーツアー装備の複雑な一要素
快適に登り、存分に滑りを楽しむ——それこそがスキーツアーの醍醐味です。 そのためにはブーツ、バインディング、スキーをうまくマッチさせる必要がありますが、 販売されている全ての製品が滑降用の十分な機能を備えているわけではなく、特に安全性の面では驚くほどの違いがあります。
"バインディングがブーツとスキー板をつなぐ安全上重要なリンクであることは軽視されがちである"
Tourenbindungen in der Abfahrt, Deutscher Alpenverein, Lorenz Berker, 17.01.2024, LINK
Essenzielles über Tourenbindungen, Österreichisches Kuratorium für Alpine Sicherheit, 08.01.2024, LINK
フリッチの違い:トーレバーをロックしなくても確実にホールド
その違いは、従来型のピンバインディングのピボット式リリース機構にあります。 市場で販売されているピンバインディングの大半はこの機構に基いていますが、これはもともとハイクアップを楽にするために設計されたものでした。 ブーツは回転するピンレバーで固定されていますが、問題がありました。下からの衝撃やターン中のジャンプなど、縦方向の力が加わるとピンレバーが意図せず開いてしまうのです。 これを防ぐため、滑降時にはトーレバーをウォークモードにロックすることが多かったのですが、その代償として転倒時にブーツが解放されないことによる怪我の可能性が残りました。
"スキー上の衝撃は—特に硬い雪質では—意図せず解除される危険性がある"
Tourenbindungen in der Abfahrt, Deutscher Alpenverein, Lorenz Berker, 17.01.2024, LINK
Essenzielles über Tourenbindungen, Österreichisches Kuratorium für Alpine Sicherheit, 08.01.2024, LINK
フリッチのピンバインディングは最新の安全技術を搭載し、登りと滑りの両方に対応しています。一例としてジーニックでは、フロントユニットのピンレバーが横方向にスライドする特許システムが縦方向の力を吸収し、システムをロックすることなく確実にブーツをホールドします。
シャモニーの山岳ガイド兼プロスキーヤー、ジュリア・モネゴの説明をご覧ください。
最高の安全性とダウンヒル性能
フリッチのヴァイペックEVOとテクトンは、アルペンバインディングの技術コンセプトのもとに開発されました。横方向リリースは横力が作用するフロントユニットが担い、前方へのリリースは固定されたヒールユニットが担います。また長いダイナミック・トラベルがフロントでの横方向と縦方向の衝撃を吸収し、不意のリリースのリスクを最小限に抑えます。 横方向に回転しないヒールユニットは、スキーへ卓越したパワー伝達を確保します。
"ダウンヒル志向が強い場合や、リリースの安全性を重視する場合は、フロントが横方向リリース可能なツーリングバインディングや、アルペンヒールピースを検討する必要があります"
Tourenbindungen in der Abfahrt, Deutscher Alpenverein, Lorenz Berker, 17.01.2024, LINK
テクトン&ヴァイペックEVO
特許システム: 左右各13mmのダイナミックトラベルを確保した水平方向リリース機構
テクトン
横方向に回転しないアルペンヒールピース
トーピースとヒールピースにDIN/Z値を設定し、アルペンバインディングの規格に準拠したバインディングテスト装置でチェックすることができます。
アルペンテスト装置
フロント横方向リリース アルペンバインディングとヴァイペックEVOの比較
登りでも安全
"ウォークモードでのリリース機構の有無は、テックバインディングユーザーの多くが検討時に見落としがちな点です"
Tourenbindungen in der Abfahrt, Deutscher Alpenverein, Lorenz Berker, 17.01.2024, LINK
ヴァイペックEVOとテクトンはハイクアップ中でもリリース機構がロックされません。 激しい滑落や雪崩の際など、横方向に大きな力がかかると作動するエマージェンシー・リリースが装備されています。
結論
スキー・ツーリング装備を購入する際には、ブーツ、バインディング、スキー板がひとつのシステムを形成していることを念頭に置く必要があります。 システムが全体として最適に機能するためには、すべてのコンポーネントが目的に合わせて設計されている必要があり、特にブーツはバインディングと互換性がある必要があります。 フリッチのバインディングを選べば、安全性にプラスアルファが加わり、より滑りを楽しめることでしょう。


このページは2025年2月27日時点の情報を元に作成しています
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