雪山登山に有効な登山用軽量ハーネス
さまざまな登山スタイルの中でも、雪山登山は多くの装備が必要。荒天時の停滞や予想を超える行動時間になることもあり、多めの食料や燃料が必要になります。これに加えてビーコン、プローブ、ショベル等の雪崩対策装備の携行も求められます。装備が一定の重量になることは避けられませんが、それでも軽量化を図ってスピーディに行動し、リスクを軽減したいものです。
また、残雪期のようにほとんどハーネスを使わなくてもピンポイントで必要になり、用意がないと致命的な状況になる場合にも軽量コンパクトな登山用ハーネスが有効です。
登山用軽量ハーネスの違い
クライミング用ハーネスは一般によく知られています。ではクライミング用と登山用軽量ハーネスは、どのような違いがあるのでしょうか?
クライミング用
頻繁にフォールすることを想定し、身体への衝撃緩和を重視
→ 厚みのあるパッド
→ 足をサポートするベルトがリング状(レッグループ)になっている
→ 重くなりがち
クライミング用ハーネスの例
登山用
万一の際の保険という位置づけのため、軽さや着脱のしやすさを重視
→ パッドの省略、コンパクト収納
→ 着脱しやすいダイパー(おむつ:註)タイプが多い
→ 軽量な製品が多い
登山用軽量ハーネスの例
註:このようなレッグループのないタイプを日本では「シットハーネス」と呼んでレッグループのあるハーネスと区別してきましたが、UIAAではレッグループのあるハーネスもシットハーネスと定義しています。そこで本記事では用語を正しく使いながら混乱を避けるため、両足で立ったまま脱着できるタイプを示す呼称として最近使われている「ダイパー」という用語を用いています。
登山用軽量ハーネスは、フォール頻度が少ない分、軽さや着脱しやすさを優先していることが分かりました。しかし万一の墜落/衝撃を受ける際にパッドが省略されていても大丈夫なのでしょうか。この心配はもっともですが、登山用軽量ハーネスでは雪山用ウェアがパッドの役割をある程度果たすという設計思想に基づいています。クライミング用ハーネスほどの快適さは無いものの、軽量化とのバランスを考慮した必要十分なサポート性はあるというわけです。
それでは次に、ハーネス選びで気をつけるべきポイントを一つずつ見ていきましょう。
ハーネス選びのポイント
雪山やバリエーションルートなどに対応するため、ブラックダイヤモンドでは「クーロワール」という登山用軽量ハーネスシリーズ4機種をラインナップしています。用途に合った一つを選ぶには、どのようなポイントに注意するのがいいでしょうか。
重量
軽いに越したことはありませんが、軽量化と引き替えに失うものもあります。軽さだけで選んで後悔しないよう、装着方法やビレイループの有無など、ハーネスが自分の山行スタイルに合っているか以下のポイントもチェックしましょう。
装着方法
雪稜、岩稜、沢登りなどのバリエーションルートでは、不安定な場所での装着を強いられる場面があります。また、スキーツアーではスキーを装着した状態でハーネス装着が必要になる場面もあります。このような状況では片足立ちになったりスキーを外したりせず、両足で立った状態で安全・確実に装着できることが求められます。
「クーロワール」と「クーロワールUL」の2モデルは、不安定な斜面などで片足を上げずに両足を地面につけたままでの装着が可能です。またクランポンやスキーを装着した状態でも着脱でき、素早い行動をサポートします。
「クーロワールLT」は両足立ちでの装着はできません。行動中の常時装着を前提にし、パーツ点数を減らして軽量化を図っているためです。
「クーロワール3S」も両足立ちでの装着はできません。こちらは主に山岳ガイドの装備として様々なゲストに対応させられるよう、調整範囲の広いスピードバックルをレッグループに採用したことが理由です。
片足立ちにならなくても装着が可能
歩きやすさ
バリエーションルートでは行動中の着脱を避けるため、ハーネスを装着したまま行動する時間が長くなります。クライミング用ハーネスはレッグループが干渉して歩きにくいため、レッグループのないタイプが歩行には適しています。クーロワールシリーズは4モデル全てがこのタイプです。
太もも周りの調節
軽量化を図ったモデルでは、「クーロワールLT」や「クーロワールUL」のように太もも周りのサイズ調節機能を省略したモデルもあります。このタイプはツアースキーや山岳スキーレースなどで軽さを活かすことができます。
太もも周りの調節ができるモデルは脱着がしやすくなっています。
太もも周りの調節ができるクーロワール3S
太もも周りの調節機能を省略したクーロワールLT
ビレイループの有無
ビレイする機会の多い高リスクなルートでは、ビレイループが装備されているモデルが便利です。ビレイループが装備されていないモデルでもタイインポイントで代用できるので、ビレイの機会が少ないルートであれば軽量化を優先する判断もあり得ます。
クーロワールのビレイループは継ぎ目がない仕様
ビレイループが装備されていないクーロワールLT
クーロワールシリーズ比較表
ここまでの説明内容を一覧表にしました。特長や機能を比較してご自身の目的にあったハーネス選びにお役立てください。


このページは2022年1月21日時点の情報を元に作成しています
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