スリーピングマットの
選び方
野外で眠る際、スリーピングマットは重要な装備の一つです。シートゥサミットでは、高所登山からファミリーキャンプまで幅広い活動に対応できるよう、実に20種類以上ものスリーピングマットを取り揃えています。
ここでは、スリーピングマットを選ぶために知っておきたい情報と、選び方の一例をご紹介します。
スリーピングマット選びに重要な要素
内部構造の違い
シートゥサミットのマットには「セルフインフレータブルマット」「エアーマット」の2種類があります。
「セルフインフレータブルマット」とは
内部にポリウレタンフォームを内蔵したマット。使用時にバルブを開けると、フォームの復元力である程度膨らむため、日本では「半自動膨張式」などとも呼ばれます。しっかりしたサポート感があって寝心地が良く、比較的、断熱性があります。
シートゥサミットのセルフインフレータブルマットの特長
商品名に「S.I.」が入っているのが、セルフインフレータブルマット(以下、S.I.マット)です。
シートゥサミットではポリウレタンフォームを肉抜きすることにより、重量やバルクを抑えています。
「エアーマット」とは
ウレタンフォームなどを内蔵しない、空気のみで内部を膨らませるマット。軽量でコンパクトになることが特長で、使用時に空気を入れて膨らませます。断熱性の高いモデルでは、内部で対流が起きにくいようインサレーションを内蔵しています。
シートゥサミットのエアーマットの特長
商品名に「S.I.」が入らないマットがエアーマットで、インサレーション内蔵のタイプは、商品名に「インサレーティッド」がついています。
上下の生地をドット状に溶着した小さな気室構造をしており、寝返りをうっても空気の移動が起こりにくく、快適な寝心地が特長です。
付属のスタッフサックをポンプサックとして利用し、簡単に膨らませることができます。別売の大容量ポンプサックを使用すれば、さらに効率的に膨らませることも可能です。
暖かさ
最高の寝袋を使用したとしても、寒さから身を守るためにはスリーピングマットが必要です。地面の温度は空気よりもずっと低いので、下から体温を奪われてしまいます。スリーピングマットの断熱力は、R値で表現されます。
R値とは
R値(熱抵抗値)は、スリーピングマットがどのくらい熱を逃さないか、つまり断熱力を評価する指標です。R値が高いほど、そのマットは断熱力が高いといえます。ただし熱を産み出すわけではないので、下がった温度を上げることはできません。R値の計測において、シートゥサミットでは主要メーカーで計測方法を統一した新基準ATSMF3340-18を導入しています。
どのシーズンにどのR値が必要か?
スリーピングマットのR値と適正シーズンのガイド
寝袋と違い、スリーピングマットに使用温度を設定するのは困難です。なぜなら、睡眠時の体感温度にはさまざまな要因が影響するからです。外気温や地面の温度などの自然環境だけでなく、性別(女性は男性よりも寒がりな傾向にある)、カロリー摂取量、使用するテントや寝袋などを考慮すると、とても複雑になります。
そうは言っても、マットを選択するためには何かしらの目安が必要です。図のように、シートゥサミットではR値と適正シーズンの大まかなガイドを作成しています。もし次の項目のいずれかが当てはまる場合は、より高いR値を選択することを検討してください。
  • 気温に対し、極端に地面の温度が低い
  • 女性である(女性の多くは寒がり)
  • 寒さに耐性がない
  • 冷たい風が強く吹いている
重量と収納サイズ
R値が同じ3.1のエアーマット(左)とS.I.マット(右)
登山ではマットを長時間持ち運ぶので、軽量性やコンパクト性の検討が重要です。また、キャンプ用途でも自宅収納や交通機関での移動を考えるとやはりこの検討は大切になります。
まずR値でマットを絞り込んだ場合、同じR値のマットを比較するとS.I.よりもエアーの方が軽量コンパクトです。他方でサポート感や使用時に生地が発する音の静かさはS.I.が勝るのも事実です。
このため、何を優先して何を削れるのかをご自身で把握することが比較のポイントとなるでしょう。
女性向けモデル
シリーズによっては女性向けにデザインされたウィメンズモデルがあり、次のような特長があげられます。
  • 女性の体型に合わせ、腰の幅は広め、肩幅は狭めのシェイプ
  • 体幹部を冷やさないよう、インサレーションの量や配置を変え、断熱性を高めている
    (そのため、同じシリーズでもウィメンズモデルの方がR値が高い)
  • 女性の身長に合わせたサイズ展開
快適さ
快適さは質の高い睡眠を得るためにとても重要な要素ですが、残念ながら測定することができません。何を快適と感じるかは人によっても異なり、適度な硬さのあるマットを快適だと感じる人もいれば、生地の感触や大きさを重視する人もいます。
シートゥサミットでは、マットの快適性には適度なサポート力と安定性、十分な断熱性が必要であると考え、「コンフォート」と名のつくマットはそれらを優先しデザインされています。その他、生地や厚さ、サイズなどはお好みのものをお選びください。
快適性を優先したモデルをご紹介します。

快適さ重視のモデル [S.I.マット]
コンフォートプラスS.I.マット
ウィメンズコンフォートプラスS.I.マット
コンフォートデラックスS.I.マット

8cm〜10cmもの厚みがあり、低反発マットレスのような快適な寝心地が得られるストレッチニット生地を使用しています。サイズバリエーションも豊富で、よく寝返りを打つ方やのびのびと寝たい方には、ワイドやレクタンギュラーなど幅の広いモデルがおすすめです。
快適さ重視のモデル [エアーマット]
コンフォートプラス インサレーティッドマット
コンフォートプラスXT インサレーティッドマット

マット全体に細かい気室を採用してサポート感を高め、快適な寝心地を実現しています。コンフォートプラスXTはさらに厚みを増した8cm厚の快適なモデルです。
スリーピングマットを選ぶ

スリーピングマット選びで最も重要な要素は断熱性を示すR値。そこでまず、20種類以上のマットをR値別に大きく4つに分類しました。さらに、それぞれを軽さと快適性どちらを重視しているかで分けています。
それぞれのマットのサイズ別重量や収納サイズも表で比較できますので、R値で絞った中から、軽さ/快適性/重量などのバランスをみながら目的に合ったマットをお選びください。

主な用途/軽さ優先の登山、春から夏のキャンプ
主な用途/登山(標高2〜3000m級)、春秋のキャンプ
主な用途/秋・残雪期登山(標高2〜3000m級)、初春・初冬のキャンプ
主な用途/厳冬期登山・キャンプ

軽さ優先

軽量かつ快適

軽量かつ快適

快適さ優先

軽量かつ快適

快適さ優先



このページは2022年4月1日時点の情報を元に作成しています
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